コラム
2023/07/07

血流制限の時間が長ければ長いほど、血栓生成や虚血再灌流障害の危険性は高まる。そこでBFRトレーニング協会が推奨する方法が、セット間にカフを緩める「Intermittent BFR:インターミッテント(インターバル加圧)」である。
しかし通常の血流制限トレーニングはカフを締めたままで行われるが、インターバルでカフを緩めることによって効果は減少しないのであろうか?
32名の健康な男女を用い、5週間に渡ってIntermittent BFRトレーニングを行ったところ、伸展筋力が平均165.7Nmから171.0Nmに、屈曲筋力が平均80.4Nmから86.9Nmに向上した。ここでの使用重量は30%1RM、圧力は160mmHgである。
なおずっと締め付けた状態でBFRトレーニングを行った群は伸展筋力が平均155.4Nmから161.6Nmに、屈曲筋力が平均71.2Nmから74.0Nmに向上した。(※1)
つまりIntermittent BFRトレーニングは、すべてのセットを締め付けたまま行うのに勝るとも劣らない効果があることが実証されたのである。屈曲筋力はIntermittent BFRのほうが効果として優っており、これはカフを緩めることで回復が促され、後半のセットでより多くのレップスを行うことができたからかもしれない。
また通常の高重量トレーニング(80%1RMで行う)と通常のBFR、Intermittent BFRを比較したところ、高重量トレーニングはトレーニング後のクレアチンキナーゼや乳酸脱水素酵素が上昇し、筋肉に強い物理的ストレスを与えていることが分かる。
しかしBFRトレーニングはどちらの方法もクレアチンキナーゼや乳酸脱水素酵素の上昇があまりなく(同程度)、筋肉への物理的ストレスは少なかった。(※2)
さらにこの研究では運動後のタンパク質カルボニル化修飾やチオバルビツール酸反応性物質も測定しているが、どれもトレーニング後の数値は大きく変わらず、酸化ストレスも少ないことが明らかとなっている。
※1:
Perceptual effects and efficacy of intermittent or continuous blood flow restriction resistance training
Clin Physiol Funct Imaging. 2014 Sep;34(5):356-63. doi: 10.1111/cpf.12100. Epub 2013 Nov 7.
※2:
Does a resistance exercise session with continuous or intermittent blood flow restriction promote muscle damage and increase oxidative stress?
J Sports Sci. 2017 Jan 31:1-7. doi: 10.1080/02640414.2017.1283430
BFRトレーニング

BFRトレーニングが「感動の連鎖」を生む
澤木一貴です。これまでのコラムでは、BFRトレーニングの「科学的根拠」や「ビジネスモデル」、そして「医療との連携」といった、少し硬派でロジカルな側面を中心にお話ししてきました。 今回は、トレーナーとい...
澤木 一貴

BFRで高単価・時短セッション
澤木一貴です。これまで、市場分析から基礎理論、そしてターゲット層の拡大(女性・高齢者)についてお話ししてきました。 今回は、いよいよ皆さんが最も気になっているであろう「ビジネスの本丸」、つまり「収益構...
澤木 一貴

BFR「ある絶対条件:安全性」
澤木一貴です。前回は、経営者層をターゲットにした「時短・高単価」という、かなり攻めたビジネスモデルについてお話ししました。 「30分で売り上げを倍にする」 ワクワクしましたか? それとも「そんなにうま...
澤木 一貴

BFRは「場所を選ばず」
澤木一貴です。前回は「安全性と資格」という、プロとして絶対に避けては通れない、少し耳の痛い話をさせていただきました。 しかし、あの「安全の担保」があってこそ、今日お話しする「ビジネスフィールドの無限の...
澤木 一貴

糖尿病 ── 筋肉を「糖を取り込む工場」に変えるBFRの科学
澤木一貴です。これまでのコラムでは、BFRトレーニングが「筋肥大」や「アンチエイジング(美容)」、そして「アスリートのリハビリ」にいかに効果的かをお伝えしてきました。 今回は、少し視座を高くし、これか...
澤木 一貴

「ミトコンドリア」を増殖させるBFR
澤木一貴です。これまでのコラムでは、BFRトレーニングが「筋肥大」や「糖尿病対策」、そして「リハビリ」にどう役立つかを熱く語ってきました。 今回は、少し視点をミクロな世界に移しましょう。 テーマは、私...
澤木 一貴
通常のトレーニングには1RM(1回持ち上げることが限界の重さ)の60%以上の重さを必要としていますが、BFRトレーニングでは1RMの20%程度の重さで効果を得るとができます。
BFRトレーナーズ協会は、安全で的確なトレーニングの指導を行い、正しい知識と技術を持ったトレーナーを育成し、より多くの人たちにその効果を実感してもらえるようBFRトレーニングの普及を目指します。
© BFR Trainers Institute 2025