アミノ酸と言えば、普通は「必須」アミノ酸と「非必須」アミノ酸とに分類されますが、実は「ある条件で必須となる」アミノ酸というものもあるのです。これを「条件下必須アミノ酸」と呼びます。その条件下必須アミノ酸の代表格が、このコラムではグルタミン」を紹介いたします。このグルタミン、特に身体にストレスがかかったときに必要となります。普段は身体がグルタミンを十分に必要なだけ合成しています。でもストレスがかかったときはグルタミンの必要量が急増して、合成のスピードが追いつかなくなるのです。このようなときはグルタミンを外から飲む必要があります。精神的なストレスもそうですが、睡眠不足だったり、ハードにトレーニングしたり、仕事が忙しくて睡眠がとれなかったりというのも、身体にとってはストレスです。現代人はストレスにさらされていますから、「条件下」と言わず、グルタミンも必須アミノ酸に入れてしまっても良いくらい。それでは、グルタミンの効果について説明していきましょう。● グルタミンの効果って?1. 免疫を強くする効果 どうも風邪を引きやすいという人、すぐに体調が悪くなりがちな人は、免疫力が弱っいます。グルタミンは免疫細胞にエネルギーを与えますので、グルタミンを飲むことによって免疫が強くなります。風邪を引きやすい人がグルタミンを飲むようにしたら、その冬は一回も風邪を引かなかったなんて話は枚挙に暇がありません。 またグルタミンは活性酸素を除去する酵素の材料ともなります。ですから老化を防止し、さまざまな生活習慣病の予防にも役立つと言えるのです。2. 成長ホルモンを出す効果 グルタミンを飲むことによって、成長ホルモンをナチュラルに出すことが出来ます。私たちの身体は年を取るにつれて成長ホルモンを出す能力が減ってしまうのですが、グルタミンを飲むことで、成長ホルモンを自然に若い頃のように出すことができるのです。 そして成長ホルモンを増やすことによって、疲れにくい身体を作ったり、やる気が出てきたり、肌のシワやたるみが消えるのです。 他に成長ホルモンの見逃せない効果として、脂肪を燃やす作用があります。年を取ると脂肪が付きやすくなるのは成長ホルモンが減ることも一因なのですが、グルタミンを飲むことで、脂肪の付きにくい身体をGETすることができるでしょう。3. 筋肉をキープする効果 減量中は摂取カロリーが減るため、特に筋肉が落ちやすくなってしまいます。筋肉が落ちると基礎代謝が減り、身体が自然に消費するカロリーが少なくなってしまうのです。ですから筋肉を落としてしまうような減量は避けるべきなのです。しかしグルタミンを飲むことによって、減量中でも筋肉をキープすることができます。先ほどご紹介した成長ホルモンの脂肪分解作用もそうですが、グルタミンはダイエットの強い味方だと言えるでしょう。4. 消化器を強くする効果もともとグルタミンは胃潰瘍の薬として使われてきました。胃の粘膜を強くする作用があるのです。さらにグルタミンは腸にエネルギーを与える作用も持ち、消化能力を強めてくれます。最近では肝臓の傷害にも有益な作用があることが分かってきており、免疫増強作用と併せて、私たちの健康には欠かせないアミノ酸なのです。さらにグルタミンには甘いものやアルコールへの欲求を抑える効果があります。甘いものが食べたくてしょうがないダイエッターや、アルコールが欠かせないアル中寸前?の人にも効果をもたらしてくれるでしょう。● グルタミンの飲み方 健康管理が目的でしたら、寝る前に3~5を飲むだけで十分です。しかしトレーニングをハードにやっている人は、トレーニング直後に10gくらい、追加で寝る前に5g程度を飲むようにしたいところです。 女性の場合は、健康管理なら練る前に23g、ハードトレーニングをしているならトレーニング直後に57g、プラス寝る前に3gを目安としてください。なお風邪をひいてしまったときなどは、免疫を高くするために食間に5g程度を一日3~4回に分けて飲むようにするといいでしょう。