コラム
2026/01/25
澤木 一貴です。
今回は、これからの時代を生き抜くトレーナーにとって、避けては通れない「市場の現実」と、そこでの「勝ち筋」について、私の視点から本音で語らせていただきます。
少し長いですが、あなたの今後のトレーナー人生における「戦略」に関わる重要な話です。ぜひ最後まで付き合ってください。
「コンビニの数より、フィットネスジムの数のほうが多くなった」
そんなニュースを目にしたことがあるでしょうか。これは決して大袈裟な話ではありません。24時間ジム、格安のセルフジム、そして個人のパーソナルジム。街を歩けば、石を投げればジムに当たる。まさに群雄割拠、レッドオーシャンの様相を呈しています。
私たちトレーナーにとって、これは何を意味するのか? それは、「単にトレーニングを教えられるだけでは、もはや価値がつかない」という残酷な現実です。
マシンが充実した24時間ジムが月額数千円で利用できる時代に、なぜ顧客は安くない金額を払ってあなたのパーソナルトレーニングを受ける必要があるのでしょうか?
もし、あなたの指導が「マシンの使い方を教える」「回数を数える」「ただ追い込む」だけで終わっているのなら、残念ながらその席は遠からず、AI搭載のマシンや格安ジムに奪われることになります。
価格競争に巻き込まれ、疲弊していく未来を避けるために必要なもの。それが、「圧倒的な差別化」と「時代のニーズへの適応」です。
その最強のソリューションこそが、私が推奨する**「BFRトレーニング」なのです。
市場分析をする上で、決して無視できないのが日本の人口動態です。「人口減少」「超高齢化社会」。これらをネガティブな要素として捉えているトレーナーは、ビジネスチャンスを逃しています。
若者の人口は減り続けています。一方で、定年を迎え、時間と資産に余裕があり、何より「健康」を切実に求めている高齢者層は増え続けています。ここが、我々が狙うべき巨大なブルーオーシャンです。
しかし、ここに大きな壁があります。 「高重量を扱うトレーニングは、高齢者にはリスクが高すぎる」という壁です。
関節の痛み、血圧の懸念、怪我への恐怖。従来のウエイトトレーニングの常識である「重いものを持たなければ筋肉はつかない」というセオリーは、この層には通用しません。
ここでBFRの出番です。BFRトレーニング最大の特徴は、「低負荷・短時間」で「高負荷トレーニングと同様、あるいはそれ以上の効果」を出せる点にあります。
専用のベルトで血流を適切に制限することで、軽いダンベルや自重程度の負荷でも、脳は「猛烈な負荷がかかっている」と錯覚します。その結果、大量の成長ホルモンが分泌され、筋肥大が起こる。
つまり、「重いものが持てない高齢者」に対し、「安全に、確実に筋肉をつける」という、他にはない価値を提供できるのです。
これからの日本において、サルコペニア(加齢性筋肉減弱症)やフレイル(虚弱)対策は国を挙げた課題になります。その解決策として、科学的エビデンスに基づいたBFRを提供できるトレーナーは、単なる「筋トレ屋」ではなく、「健康寿命を延ばす専門家」として、地域社会から必要とされる存在になるでしょう。
もう一つの市場キーワードが「タイパ(タイムパフォーマンス)」です。 現代人は忙しい。経営者やビジネスエリートほど、時間は貴重です。彼らは「健康維持」や「体型管理」への投資は惜しみませんが、「長時間拘束されること」を嫌います。
従来のパーソナルトレーニングは60分が相場です。しかし、BFRトレーニングであれば、全身を追い込むのに必要な時間はその半分以下。1回30分のセッションでも、十分にオールアウトさせ、満足感を与えることができます。
これは顧客にとって「時短」というメリットになりますが、トレーナーであるあなたにとっては、さらに大きな「ビジネス的優位性」をもたらします。
それは、「時間単価の向上」と「回転率のアップ」です。
60分で1人を指導するのと、30分で1人を指導し、同じような単価設定ができたらどうでしょうか? 単純計算で売上は2倍のポテンシャルを持ちます。「30分で本当に効果が出るのか?」という疑問を、BFRという科学的メソッドが黙らせてくれるのです。
忙しいが高単価を払える層に対し、「30分で終わります。でも効果は60分以上です」と提案できる。これは、競合他社には真似できない強力な武器になります。
ここまで読んで、「BFRが良いのはわかった。でも、他にもやっている人はいるのでは?」と思ったかもしれません。 確かに、ただベルトを巻いて加圧するだけのトレーナーは存在します。
しかし、私が提案する「BFRトレーナープロ」の資格は、単なる「加圧係」を育てるものではありません。私の専門である**「ファンクショナルトレーニング」とBFRを融合させた、実戦的なメソッドです。
多くのBFR指導は、座ってアームカールをしたり、レッグエクステンションをしたりと、単関節運動に終始しがちです。もちろんそれでも筋肉はつきます。しかし、人間は「動く」生き物です。
私が教えるのは、BFRベルトを巻きながら、立位で、多面的に、機能的に動くトレーニングです。 血流制限による「代謝的ストレス」を与えながら、正しい身体操作を学ぶ。これにより、見た目の筋肉がつくだけでなく、「疲れない体」「動ける体」「痛みのない体」を同時に作ることができます。
「ただ筋肉をつけるだけなら、24時間ジムでいい」そう考える顧客も、「一生動ける体を作る、時短メソッド」となれば、話は別です。そこにあなただけの独自性が生まれます。
最後に、最も重要な「信頼」についてお話しします。 血流を制限するという行為は、強力な効果がある反面、正しい知識と技術がなければリスクを伴います。見よう見まねの独学で行うことは、事故のもとであり、トレーナーとしての生命線を絶つことになりかねません。
クライアントは、自分の体を預ける相手を慎重に選んでいます。 その時、「BFRトレーナープロ」という資格は、あなたが正しい生理学の知識を持ち、安全管理ができ、そして効果的なプログラムを提供できるプロフェッショナルであることの「証明」になります。
これからの時代、トレーナーに求められるのは「感覚」ではなく「根拠」です。 「なんとなく効きそう」ではなく、「なぜ効くのか、なぜ安全なのか」を論理的に説明できるトレーナーだけが、高単価でも選ばれ続けます。
フィットネス業界は飽和しています。しかし、それは「ありきたりなジム」や「普通のトレーナー」の話です。 高齢化社会という波に乗り、時短というニーズを満たし、ファンクショナルという付加価値をつける。 このポジションは、まだガラ空きです。
BFRトレーニングという武器を手に入れることは、単にメニューが増えるということではありません。あなたのトレーナーとしての「ステージ」を変え、競合との不毛な争いから抜け出すための切符を手に入れることです。
BFRトレーニング
「頭一つ抜ける」ための武器「BFRトレーニング」
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BFRトレーナーズ協会は、安全で的確なトレーニングの指導を行い、正しい知識と技術を持ったトレーナーを育成し、より多くの人たちにその効果を実感してもらえるようBFRトレーニングの普及を目指します。
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