コラム
2025/02/15

「運動は健康に良い」ということは誰もが知っていますが、 「毎日30分以上の運動を続けるのは大変…」 「疲れる割に効果が感じられない…」 という悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
そんなあなたに朗報です!
目安は、1回15分~30分、週に2,3回でいいんです!
最新の研究で、休憩を挟みながら行う間欠的な運動が、 従来の連続的な運動と同程度の効果を得られる上に、 運動後も脂肪燃焼効果が持続するという驚きの事実が明らかになりました。
今回は、2つの論文を参考にしながら、 運動効果を最大化するための有酸素運動と休憩の黄金比について解説します。
今回ご紹介する1つ目の論文は、 日本体育大学の研究グループが発表した 「間欠的な有酸素運動(HIIT:High Intensity Interval Training 高強度インターバルトレーニング)における運動中および運動後の酸素摂取動態」です。
この研究では、運動習慣のない健康な若年男性を対象に、 以下の2つの運動条件で運動を行い、 運動中と運動後の酸素摂取量などを比較しました。
(1)30分間の連続的有酸素運動
(2)10分間の運動を10分間の休憩を挟んで3セット行う間欠的有酸素運動(HIIT)
どちらの運動条件も、運動強度と運動時間の合計は同じです。
気になる結果ですが、運動中の酸素摂取量とエネルギー消費量は、 2つの運動条件で差が見られなかったのです。
つまり、休憩を挟みながら運動しても、 連続して運動した場合と同程度の効果が得られる ということが示されました。
さらに驚くべきことに、運動後の酸素摂取量とエネルギー消費量は、 間欠運動(HIIT)の方が有意に高かったのです。これは、間欠運動(HIIT)を行うことで、 運動後も脂肪燃焼効果が持続する ことを意味します。
この研究では、間欠運動(HIIT:High Intensity Interval Training 高強度インターバルトレーニング)によって 運動後も酸素摂取量とエネルギー消費量が高い状態が 続く理由については明確にされていません。
しかし、いくつかの要因が考えられます。
運動中に分泌されるホルモンの影響
運動中に分泌されるアドレナリンなどのホルモンは、 脂肪燃焼を促進する効果があります。 間欠運動(HIIT)では、運動と休憩を繰り返すことで、 これらのホルモンの分泌がより活発になる可能性があります。
筋肉への刺激
間欠運動(HIIT)では、運動と休憩を繰り返すことで、 筋肉に断続的な刺激が加わります。 これにより、筋肉の修復や成長が促進され、 基礎代謝量が向上する可能性があります。
有酸素運動は健康に良い効果をもたらしますが、 過度な運動は逆効果になることもあります。有酸素運動をやり過ぎると、コルチゾールという ストレスホルモンが分泌されます。コルチゾールは、血糖値を上げるために 筋肉を分解する働きがあります。そのため、有酸素運動をやり過ぎると、 筋肉量が減少し、基礎代謝が低下する可能性があります。
運動の効果を最大限に引き出すためには、 適切な運動強度、運動時間、休息時間 を守ることが重要です。
次に運動とUCP(Uncoupling protein:脱共役タンパク質)に関する研究です。UCPは、ミトコンドリア内膜に存在するタンパク質の一種で、 エネルギーを熱として放出する役割を担っています。
運動すると、エネルギー消費量が増加しますが、 UCPの発現量が増加することで、さらにエネルギー消費が促進されると考えられています。
しかし、過度な運動は、活性酸素の生成を促進する可能性も指摘されています。運動を行う際は、適切な強度や時間、休息時間を守ることが重要です。
今回の研究結果は、 「運動を始めたいけど、体力に自信がない…」 「忙しくてまとまった時間が取れない…」 という方にとって、特に朗報と言えるでしょう。
間欠運動(HIIT)であれば、短い時間を区切って運動できるので、 体力に自信がない人でも無理なく続けられます。 また、運動時間や休憩時間を自由に調整できるため、 ご自身のライフスタイルに合わせて柔軟に対応できます。
間欠運動(HIIT)は、 ウォーキング、ランニング、水泳、サイクリングなど、 様々な有酸素運動で取り入れることができます。
ポイントは、運動強度をやや高めに設定し、 休憩時間を短くすることです。
例えば、 「3分間の運動+1分間の休憩」を5セット繰り返す といった方法がおすすめです。ご自身の体力に合わせて、 運動時間や休憩時間を調整しましょう。
1回20~30分
週に2、3回
有酸素運動の後に筋力トレーニングを行うと、 タンパク合成が高まり、筋肥大に効果的です。有酸素運動でエネルギーを消費し、 筋力トレーニングで筋肉に刺激を与えることで、 効率よく理想の体を目指すことができます。
ぜひ、今回の記事を参考に、 ご自身に合った運動メニューを 取り入れてみてください。
運動を通して、 より健康で豊かな生活を送ることができるよう応援しています!
■ 参考文献
[1] 韓一榮 ,向本敬洋2,植田央,清田寛,大野誠. 間欠的な有酸素運動における運動中および運動後の酸素摂取動態. 日本体育大学スポーツ科学研究 1, 1-7, 2012.
[2] J Physiol. 2002; 542(Pt 2): 337–345.
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