糖質制限ダイエットを行ういあたり、ただローカーボにするだけではダメな理由があります。今回はコラムをお読みの方にはその理由をお伝えします。なぜならば、ただローカーボにするだけでは、ゆっくりと低血糖になり、ゆっくりと糖新生が起こります。そして、ゆっくりとケトン体の生成量が増えてきて、ゆっくりとケトーシスになっていくことになります。ということは、その間に、どんどんと筋肉が減っていっているのです!また、空腹感やエネルギー切れ感も強く、体調も崩れてしまいがちになります。そこで、こちらのコラムで掲載したサプリメントを利用することにより、短時間でケトン体を利用できる身体になれるため、空腹感も少なく、エネルギー切れも感じずに糖質制限ダイエットを開始することができるようになります。また、ケトン体の原料も摂取する必要があります。ケトン体は脂肪からつくられますが、「ケト原生アミノ酸」からも造られます。ケト原生アミノ酸はロイシンとリジンです。(純粋にケトン体のみにならないのはロイシンとリジン)さてBCAAと言えばロイシンとバリン、イソロイシンですが、バリン、イソロイシンは糖原生アミノ酸です。つまり糖新生に使われてしまう物質です。しかしバリンとイソロイシンも摂取することによって、ケトーシス移行中の糖新生による筋肉の異化(エネルギーに取り出される代謝過程)を防ぐことができます。ですから、BCAAもケトーシス移行中には多めに摂取したほうがいいでしょう。食間(空腹時)に5gくらいずつ摂取するようにすると良いです。糖質制限ダイエット時は大量の脂肪を摂取しなければなりません。しかし、脂肪は酸化しやすく、生活習慣病などの原因になる可能性もあります。その為、脂肪の酸化を抑制する必要があります。そのために有効な栄養素は、ビタミンEの他にビタミンCとCoQ10、αリポ酸が必要です。■これらの推奨摂取量を紹介していきます。摂取すべきサプリメント(1)ビタミンE:朝食後と夕食後、併せて一日に最低400IU。できればD-αトコフェロールだけでなく、γトコフェロールが多めのミックストコフェロールを選ぶと良いでしょう。(2)ビタミンC:一日に3g。1回500mgを6回程度に分けて食後やプロテインと一緒にとると効果的です。 (3)CoQ10:朝食後と夕食後、併せて一日に最低100mg。できれば還元型の「ユビキノール」が望ましいです。(4)αリポ酸:ケトーシスになってからは、朝食後と夕食後、併せて一日に200mg以上でOK。予算に余裕があればR型のものを選択してください。また、脂肪をエネルギーにするためには「カルニチン」が必要になりますので、これは朝食後と夕食後に500mgずつ、一日1,000mgで十分です。さらにはフィッシュオイルのサプリメントを摂るようにすると最高です。やはり一日にEPA+DHAとして2000mg以上を摂取するようにします。以上の点に気をつけてサプリメントを効率的に摂取していくことをお勧めいたします。■注意事項・体調が優れない場合には、すぐに中止してください。・専門の医師に相談してください。■参考著書・資料:アスリートのための最新栄養学(上)アスリートのための最新栄養学(下)【世界中の研究結果から学ぶ】~博士のダイエット研究所~