コラム
2023/07/07

今回紹介したいのは、水中でのBFRトレーニングの効果についてである。水中でのトレーニングは体重が軽くなるため腰や膝への負担が少なくなり、またアイシング効果や圧迫による効果もあるため、アスリートのみならず高齢者やリハビリとしても非常に有効だ。
トレーニングと血流制限(BFR)の組み合わせには、さまざまな可能性が考えられる。
パワープレートに代表される振動を加えるマシンとBFRトレーニングを組み合わせることにより、筋衛星細胞の分化と活性化が顕著に起こったとされる報告(※1)や、自重で軽く行うだけ(スクワットとフロントランジ)でも15%前後の筋力増加が起こったという報告(※2)、トレーニング後にBFRを行うことによってVo2maxやミトコンドリアが増加したといった報告もみられている。(※3)
今回紹介したいのは、水中でのBFRトレーニングの効果についてである。水中でのトレーニングは体重が軽くなるため腰や膝への負担が少なくなり、またアイシング効果や圧迫による効果もあるため、アスリートのみならず高齢者やリハビリとしても非常に有効だ。
また水中ウォーキングなどの負荷はポジティブが主であり、ネガティブでの負荷が少ない。BFRトレーニングはポジティブ負荷が特に効果的である(※4)ことを考えると、この二つの相性は良いものと思われる。
さて、28名の閉経期を迎えた女性を対象に、水中トレーニングを行わせた。水中エクササイズのみの群と「水中エクササイズ+BFR」群、トレーニングを行わない群に分けて8週間のプログラムを行った。
その結果、水中エクササイズのみの群と非エクササイズ群ではほとんど向上しなかった下肢の筋力が、「水中エクササイズ+BFR」群では顕著に向上していたのである。(※5)
水中で行う、いわゆる「アクア・エクササイズ」とBFRトレーニングの組み合わせは、リハビリや高齢者向けのエクササイズとして今後のトレンドになるかもしれない。
もちろん防水用の専用カフの開発は必須であろう。
※1:
One bout of vibration exercise with vascular occlusion activates satellite cells.
Exp Physiol. 2015 Dec 11. doi: 10.1113/EP085330
※2:
The effects of bodyweight-based exercise with blood flow restriction on isokinetic knee muscular function and thigh circumference in college students.
J Phys Ther Sci. 2015 Sep;27(9):2709-12. doi: 10.1589/jpts.27.2709. Epub 2015 Sep 30.
※3:
Acute and chronic effect of sprint interval training combined with post-exercise blood flow restriction in trained individuals.
Exp Physiol. 2015 Sep 22. doi: 10.1113/EP085293
※4:
Effects of blood flow restricted low-intensity concentric or eccentric training on muscle size and strength.
PLoS One. 2012;7(12):e52843. doi: 10.1371/journal.pone.0052843. Epub 2012 Dec 31.
※5:
The effects of water-based exercise in combination with blood flow restriction on strength and functional capacity in post-menopausal women.
Age (Dordr). 2015 Dec;37(6):110. doi: 10.1007/s11357-015-9851-4. Epub 2015 Nov 2.
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