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BFRトレーニングは不完全脊髄損傷の患者にも適応可能

BFRトレーニングは不完全脊髄損傷の患者にも適応可能

BFRトレーニングは不完全脊髄損傷の患者にも適応可能

脊髄の一部が損傷して機能が部分的に残った状態を不完全脊髄損傷と呼ぶ。重症の場合は感覚・知覚機能のみが残るが、多くは運動機能がある程度残されている。

このような患者を対象にBFRトレーニングを行うことで、筋肉量・筋力の向上や機能改善を見込むことが可能となる。しかし、問題は安全に行えるかどうかである。

不完全脊髄損傷の患者9名を対象に10回3セットのレッグエクステンションをBFRアリとナシの場合で比較した研究がある。(※1)

圧力は静脈圧の125%とされているので、かなり軽い圧(おそらく50mmHg以下)だと思われる。

その結果、動脈圧や血圧の増加に差はなく、組織酸素飽和指数は低下しつつも酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンを増加させることがBFRトレーニングによって可能となった。

このことから、BFRトレーニングは心臓血管系に負担を与えずトレーニング効果を得ることができると確認された。

一般に血圧が高い場合、高強度の運動は避けることが推奨されている。平均年齢22歳の健康な若者を対象にした研究では、高重量でのレッグプレスとBFRを組み合わせた場合、収縮期血圧は150mmHgを超える。また軽い重量(20%1RM)でBFRを併用して行った場合も、だいたい同じくらいの血圧になる。

しかし平均123mmHgで圧迫し、時速4kmでトレッドミルを歩行したところ、圧迫ナシの群と同様に運動中の血圧はほとんど変化しなかった。つまりBFRのウォーキングは安全に行えることが示唆される。

血流制限をしてウォーキングした群10名と、血流制限なしでウォーキングした群9名を比較した研究では、血流制限群のほうが2.5~4.5倍もの機能改善効果が認められている。

(※3)

BFRはウェイトトレーニングと結び付けて行われることが大半であるが、軽いウォーキングなどとの併用でも健康面・機能改善面での効果は大いに期待できる。今後の展開が期待される。

※1:

The Feasibility of Blood Flow Restriction Exercise in Incomplete Spinal Cord Injured Patients.

PM R. 2018 May 23. pii: S1934-1482(18)30285-5. doi: 10.1016/j.pmrj.2018.05.013

※2:

Hemodynamic responses are reduced with aerobic compared with resistance blood flow restriction exercise.

Physiol Rep. 2017 Feb;5(3). pii: e13142. doi: 10.14814/phy2.13142.

※3:

Blood flow restriction walking and physical function in older adults: A randomized control trial.

J Sci Med Sport. 2017 Dec;20(12):1041-1046. doi: 10.1016/j.jsams.2017.04.012. Epub 2017 Apr 21.

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