コラム

BFRトレーニングでダイエットを効率的に!


  • ダイエット・食事
  • 筆者:山本 義徳
運動を行うと成長ホルモンが分泌されることが知られています。しかし乳酸が発生しないと運動時の成長ホルモン分泌が起こらないことから、現在の仮説では運動によって発生した乳酸が脳下垂体を刺激し、成長ホルモンを分泌させると考えられています。(※1)

そのため、大量の乳酸を発生させるようなトレーニングを行うことができれば、より多くの成長ホルモンを分泌させることができるはずです。
ダイエットを効率的に!

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さて四肢の血流を制限して行うトレーニング、いわゆるBFR(Blood Flow Restriction)トレーニングにおいては筋の酸素利用が妨げられるため、無酸素系すなわち解糖系におけるエネルギー生産が主となります。
解糖系におけるエネルギー生産では、乳酸が副産物として発生します。そのためBFRトレーニングは短時間の刺激であっても、効率的に乳酸を発生させることができることになるのです。

実際にBFRトレーニングを行ったところ、1RMのわずか20%の重量で30回→15回→15回の3セットを行っただけで、通常の3倍の成長ホルモンが分泌されています。(※2)

なお「成長ホルモン」は本来、カラダが大きく成長するときに分泌されるホルモンです。しかし成長ホルモンは「成長」させるだけでなく、体脂肪を減らしてくれる嬉しい作用もあるのです。

脂肪を合成する「リポタンパクリパーゼ」という酵素があります。この酵素は成長ホルモンによって阻害されるため(※3)、成長ホルモンが増えると体脂肪の合成を妨げることができます。

また脂肪を分解する「ホルモン感受性リパーゼ」という酵素があります。この酵素も成長ホルモンによって活性化されるため(※4)、成長ホルモンが増えると体脂肪の分解を増やすことができるのです。
つまり成長ホルモンは体脂肪の合成を妨げ、さらに体脂肪の分解を促進してくれるのです。

またBFRトレーニングは「ノルアドレナリン」の放出も促進します。(※2、※5)ノルアドレナリンもホルモン感受性リパーゼを活性化し、体脂肪の分解を増やしてくれます。
ちなみにノルアドレナリンには「目を覚ます」作用がありますので、どうもやる気が出ないとか、眠気に襲われているときなどは、BFRトレーニングを軽く行ってみてください。ほんの数分で目が覚め、やる気が出てくることと思います。

なお、成長ホルモンが増えると、特に腹部の脂肪が減ることが知られています。(※6)
生活習慣病の原因となるメタボは、腹部の脂肪が多いことが主な原因となります。そのためBFRトレーニングを行って成長ホルモンを分泌させ、腹部の脂肪を減らすことにより、生活習慣病の予防にも役立つことと思われます。


※1:
The role of lactate in the exercise-induced human growth hormone response: evidence from McArdle disease.
Godfrey RJ1, Whyte GP, Buckley J, Quinlivan R.
Br J Sports Med. 2009 Jul;43(7):521-5. doi: 10.1136/bjsm.2007.041970. Epub 2008 Jan 9.

※2:
Hormone responses to an acute bout of low intensity blood flow restricted resistance exercise in college-aged females.
Kim E1, Gregg LD1, Kim L1, Sherk VD2, Bemben MG1, Bemben DA2.
J Sports Sci Med. 2014 Jan 20;13(1):91-6. eCollection 2014.

※3:
Effect of growth hormone on adipose tissue and skeletal muscle lipoprotein lipase activity in humans.
Richelsen B1.
J Endocrinol Invest. 1999;22(5 Suppl):10-5.

※4:
Effects of growth hormone on adipose tissue.
Carrel AL1, Allen DB.
J Pediatr Endocrinol Metab. 2000 Sep;13 Suppl 2:1003-9.

※5:
Endocrine responses to upper- and lower-limb resistance exercises with blood flow restriction.
Madarame H1, Sasaki K, Ishii N.
Acta Physiol Hung. 2010 Jun;97(2):192-200. doi: 10.1556/APhysiol.97.2010.2.5.

※6:
Effects of a physiological GH pulse on interstitial glycerol in abdominal and femoral adipose tissue.
Gravhølt CH1, Schmitz O, Simonsen L, Bülow J, Christiansen JS, Møller N.
Am J Physiol. 1999 Nov;277(5 Pt 1):E848-54.

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