コラム

パラアスリートへのBFRトレーニングは


  • リハビリ・コンディショニング
  • 筆者:山本 義徳
通常のトレーニング指導に比べ、高齢者やケガをしている人に対する指導は多くの面で勝手が違い、自信を持って指導できるトレーナーは少ないと思われます。
日本パラスポーツ協会の定める「公認障がい者スポーツ指導者」の資格もありますが、まだまだ一般的とは言えないのではないでしょうか。

パラアスリートのみならず、ハンディを持つ方への運動指導はこれからさらに求められてくると思われます。
そこでパラアスリートのためのトレーニング指導にもBFRは有効なのか、パラアルペンのエリートスキーヤー9名を対象に調べた研究があります。平均年齢20.67歳、女性が4名でした。
利き脚ではないほうにBFRトレーニングを行い、利き脚のほうはBFRなしでトレーニングを行いました。(※1)

2週間の間に高負荷でのウェイトトレーニングとサーキットトレーニング、自転車漕ぎでの有酸素運動を週4回ペースで実施し、サーキットトレーニングと自転車漕ぎでBFRを行いました。

その結果、BFRを行った非利き脚のほうがアイソメトリクス筋力が増加していました。また微小循環血流とコンセントリック筋力はBFRのみで増加しており、BFRをやらなかったほうは増加していませんでした。
2週間でこれだけの効果と通常トレーニングとの差が出てくるというのは思いがけない結果だといえます。

パラアスリートの場合、血流制限のプロトコルにおいてもさまざまな調整が必要になってくる可能性があります。血栓のできやすさや虚血再灌流障害の起きやすさ、最適な圧や安全な圧迫時間の調整など、今後のさらなる研究がのぞまれます。

※1:
Effects of Blood Flow Restriction Training on Blood Perfusion and Work Ability of Muscles in Elite Para-alpine Skiers
Med Sci Sports Exerc. 2021 Oct 18. doi: 10.1249/MSS.0000000000002805.

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