しかし最近の研究では違った結果が出ています。55名を対象に行われた2019年の研究があります。20%1RM~35%1RMでの血流制限群と、70%1RM~85%1RM群での高重量群、そしてコントロール群(トレーニングなし)に振り分け、アキレス腱を14週間に渡ってトレーニングさせました。
その結果、低負荷での血流制限群と高重量群とで同等の腱剛性、腱のCSA増加が起こったのです。(※2)
アキレス腱はケガの起こりやすい部位であり、高重量でのトレーニングはオーバーワークなどによるケガを引き起こしやすいといえます。
低負荷でのBFRトレーニングが腱の強化、治療に有効となれば、より安全なトレーニングプランを立てることが可能となってくることでしょう。
今後のさらなる展開が期待されます。
※1:
Effects of low-load resistance training with vascular occlusion on the mechanical properties of muscle and tendon
J Appl Biomech. 2006 May;22(2):112-9. doi: 10.1123/jab.22.2.112.
※2:
Low-load blood flow restriction training induces similar morphological and mechanical Achilles tendon adaptations compared with high-load resistance training
J Appl Physiol (1985). 2019 Dec 1;127(6):1660-1667. doi: 10.1152/japplphysiol.00602.2019. Epub 2019 Nov 14.