コラム

FR(血流制限)トレーニングを もっと知ろう! ─ 動脈硬化を避けられる可能性 ─ Part 11


  • BFRトレーニング
  • 筆者:山本 義徳
ウェイトトレーニングは誰にとってもメリットの多い運動ですが、実はウェイトトレーニングだけだと動脈硬化が進んでしまう可能性があることが指摘されています。
BFRトレーニングは動脈硬化を防ぐ

BFRトレーニングは動脈硬化を防ぐ

運動習慣がない中年者のグループでは、頸動脈コンプライアンスの値が約0.15mm2/mmHgだったのに対し、筋トレ群では約0.11mm2/mmHgと有意に低下していたのです。逆に持久的運動群では逆に約0.17 mm2/mmHgと有意に高かったと報告されています。
またIMT/血管径比では、非運動群と持久的運動群がともに0.08前後だったのに対して、筋トレ群では0.10弱と有意に厚く、中年者の筋トレ群では、非運動群、持久的運動群に比べ、血管内皮の厚みが増し、しかも柔軟性が失われていることが明らかになりました。
(※1)
これは若者を対象とした研究でも、同じような結果が出ています。(※2)

しかし血流制限トレーニングでは使用重量が軽くなり、トレーニング時間も短いため、動脈硬化を避けられる可能性があります。

19人の若者を対象に、高重量群とBFR群とに分けてベンチプレスを週3回、6週間実施した研究があります。(※3)
その結果、どちらの群も腕と大胸筋の筋厚が増え、ベンチプレスの挙上重量も増加しました。
そして高重量群は頸動脈コンプライアンスが有意に低下したのですが、BFR群では低下しなかったのです。

BFRトレーニングと有酸素運動を組み合わせることで、高齢者の動脈硬化を改善するとともに、筋力も増加させることが可能となります。運動習慣のない高齢者を指導する場合、まずは軽い圧力での短時間BFRウォーキングからはじめるのも良い選択だと思われます。


※1:
筋力トレーニング実施者は加齢による頚動脈コンプライアンスの低下が大きい
体力科學 52(6), 898, 2003-12-01

※2:
Unfavorable effects of resistance training on central arterial compliance: a randomized intervention study
Circulation. 2004 Nov 2;110(18):2858-63.

※3:
Effects of high-intensity and blood flow-restricted low-intensity resistance training on carotid arterial compliance: role of blood pressure during training sessions
Eur J Appl Physiol. 2013 Jan;113(1):167-74.

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