コラム

BFRトレーニングのリスク回避法 Part 5 活性酸素 その2


  • BFRトレーニング
  • 筆者:山本 義徳
血流制限後に血流を再開することで、虚血再灌流が起こり、その際に活性酸素が発生する。活性酸素の害を防ぐために、なにをすれば良いのか。まずは活性酸素の真実について数回にわたって解説していこう。

水の分子式は「H2O」である。つまり1個の酸素原子に、2個の水素原子が結びついている。そしてOとHを結びつける役をするのが、「電子」である。図にすると次のようになる。「・」が電子だとイメージして欲しい。

◆水分子の構造
「H・-・O・-・H」

この結合は非常に強力だが、さらに強いパワーを持っている放射線などを当てると、対になって結合をつくっていた2個の電子が引き離されてしまう。その状態を図にすると、このようになる。

◆電子が引き離された水分子
「H・」     「・O・-・H」

このとき、「H・」の電子と、「・O・-・H」の左にある電子は、対を持たない一人ぼっちの状態になる。このように対をつくる相手のいない電子を「不対電子」と呼び、不対電子を持った分子または原子のことを、「フリーラジカル」と呼ぶ。
なお「H・」は水素原子そのもののことで、慣習的に・印をつけないで「H」と書くことになっている。また「・O・-・H」は分かりやすく略して「・OH」と書き、これを「ヒドロキシルラジカル(分子式はO・2-)」と呼ぶ。

またヒドロキシルラジカルができるとき、同時にスーパーオキサイドアニオンラジカル(O·̄2)というラジカルもできる。この二つを合わせて「酸素ラジカル」と呼ぶ。

スーパーオキサイドアニオンラジカル(SO)どうしが反応すると、「過酸化水素(H2O2)」が作られる。これは不対電子を持たないため、ラジカルではない。しかし反応性が高く、生体にとってさまざまな悪影響を及ぼす。

このように、水や酸素から生成され、酸素そのものよりも活性(反応性)が高い分子のことを、「活性酸素」と呼ぶ。その他に「一重項酸素(1O2)」という活性酸素もある。
もちろんヒドロキシルラジカルやスーパーオキサイドも活性酸素の仲間であり、この4つ、すなわち「ヒドロキシルラジカル」と「スーパーオキサイド」、「一重項酸素」、「過酸化水素」の4つが、主な活性酸素となる。

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